学ぶ

HOME » 学ぶ » 素問 » 11月素問勉強会

素問

11月素問勉強会2014.12.01

● 日時 :平成26年11月9日(日)
● 会場 :大阪府鍼灸師会館3階
● 講師 :日本鍼灸研究会代表 篠原 孝市 先生

         ●『医道の日本誌』2014年10月 臨床に活かす古典「№31 主治  その1」 
 古典鍼灸文献に書かれている主治の記述についてのお話から、
 主治症をある程度有機的に組み合わせて使うのが困難な理由がある。
一つは書かれている主治の病証の数が多くすべてを記憶して覚えきれな
い点。太淵穴一つで主治が50文字くらい書かれているとすれば、他の
つぼもみんな記述があるわけです。手足の五兪穴だけ見ても大事(おお
ごと)ですよね。その問題は確かにあるが、主治が(臨床に)使えるか
使えないかということを論点にするのは間違っているのではないかと思
う。実際、主治というのはあるわけだから、それは何とか(臨床に使え
るように)しないといけない。
 もう一つ困難なのは、同じ病証が複数のつぼに出て来ることです。し
かも同じ手の太陰肺経だけに出てくるのならいいのですが、あちこちに
ばらばらと同じ病証が出てくるのです。病証と言ってややこしければ症
状でも結構です。中国医学で、必ず外に現れることを病証というわけで
すから。
 それらのものが複数出てくるというのは主治の使い方を困難にしてい
ます。特に経絡を意識してしまうと同じ病証が手の太陰肺経と足の厥陰
肝経に出てきた場合に、肺も補って肝も補うのかとなってしまいますか
ら、これは非常に抵抗がある。これをクリアしないと、(主治の使い方
を)あとは思い付きでやっているだけだという風になるだろうと思いま
す。
 (記述された主治を使うためには)病証を読んで要約したものを使わ
ないと、そのままでは主治を使うのは難しいという風に思います。普通
に主治症を使うとまず何が起こるかというと、特効穴治療になって行っ
て、だんだん全体を忘れるという風になって来るんですね。(穴の)主
治症を論じている人はみんなそれを言っています。
 主治症をやると、だんだん経脈の意識も臓腑の意識も、つまり全体の
意識っていうのが失われて症状とつぼが直結みたいなところに落ち込ん
でいくのだということは言われています。

・六元正紀大論篇第七十一 第三十四章~第三十八章
*方藥中(ほうやくちゅう)著『黄帝内經素問運氣七篇講解』この本は、
僕が見た限り運気論に関することについて書いた中国の注解書とし
ては
群を抜いていると思います。運気論の参考書としては、一言一句に
つい
て非常に詳しい。おすすめをしたいと思います。
(第三十八章より抜粋) 
水運が鬱(うつ)、水運の気が大過の状態になると陽気が無くなってい
き、陰気がにわかに上がる。陽虚陰実。ものすごい寒さになる。川や沢
がきびしく凍りつく。つめたい霧が霜とか雪とかに変化をする。寒さの
象徴。その働きが極端になってくると黄色味を帯びた暗い闇となる。気
が巡っているあらゆる部分に寒の気がやってきて、霜や冷たい雪とか霧
とか、そういうもので、もの全てを殺してしまう。もう寒くて生きるも
のが地上にいないような状態になった時、それが水運の気のはたらきが
一番あらわれた時だ。人民の病は、心痛。胸の真ん中、あるいは、胃の
方にかけて痛む。腰が痛んで、そして関節が十分に働かなくて伸ばした
り縮めたりすることが不便になる。厥逆(けつぎゃく)、足が冷えて、
そして頭のほうに何かの症状が起こる。飲み食いしたものがつかえたり、
腹部がかたくなったり、おなかが何か自覚症状として満ち満ちてき
たり
する。
陽の光が地上をちゃんと暖めてくれない。空が低くて暗い状態になって、
白い闇になる。空が高くて深くて暗い。空が黒くてちょっと黄色味
を帯
びている。これが水鬱(すいうつ)、水運の気の大過が起こってい
る先
がけである表れだ。

*次回は、12月14日(日)【六元正紀大論篇第七十一 第三十九章】
 からです。
 :P講義のライブ感を感じに来てください。
   皆様のご参加をお待ちします。
          (素問勉強会世話人 東大阪地域 松本 政己)