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素問

2月素問勉強会 2015.03.11

●日 時:平成27年2月8日(日)
●会 場:大阪府鍼灸師会館3階
●講 師:日本鍼灸研究会代表 篠原 孝市 先生

『医道の日本誌』2015年2月 臨床に活かす古典 「№34鍼法」の
 お話より

  中国では鍼法というのは後漢の時代まで隆盛した。後漢の時代にも
 『難経』などの本で少しの進展は有ったが、『明堂』の中に手技は書
 か
れていない。その後の時代の1000年間、西暦300年~1200年(六朝
 ~南宋時代)ぐらいまでは鍼法というのは陰をひそめていて、大体10
 例
中9例が灸、後の1例が鍼(ただし患部に直接施術する外科的な施術)
 である。
  鍼も廃れてしまってお灸だけになってしまったというのがこの1000
 年間である。(一旦廃れた)鍼法が盛んになって来るのは、南宋・金
 ・
元時代になってからである。元(げん)の時代に鍼が非常に盛んに
 な
る。お灸は(元々)ずっとあった。なぜ鍼が盛んになったかはよく
 わか
らない。元(げん)から明(みん)の時代にかけて鍼灸が盛んに
 なる。
(盛んであったのは)1600年ぐらいまでであろうか。しかしこ
 の後、
清(しん)の時代になると鍼灸は非常に衰退する。1800年代に
 なると
鍼が禁止されるということもある。
  日本ではずっと灸法が中心であった。鍼が盛んになるのは室町時代
 の
後期ぐらいからである。中国との人の行き来があったので直接に中
 国の
影響を受けているのであろう。お灸中心の治療と江戸時代の直前
 になっ
て盛んになった鍼法とが加わって鍼灸という二重性のあるもの
 に成る。
ついでに鍼が(中国から)入ってくる時に経脈学説も入って
 きた。(経
脈学説はそれ以前から日本に入ってきていたが、無視され
 ている状態で
あった)
  鍼灸の本というのは日本では非常にたくさん出ていて、中国よりも
 朝
鮮半島よりも多い。日本の近世に出た鍼灸書というのは大変な数で、
 何
百種類というような数になるが、しかしそれらのすべてに鍼法が書
 かれ
ているわけではない。ほとんど書かれているのは、つぼの事であ
 る。そ
の中で限定されたものの中に、鍼のことが出てくる。そこに二
 通りの系
統があり、一つは夢分流、御薗流、意斎流、御薗意斎の系統
 の流れをく
んでいるもの。啓蒙的な鍼灸書『鍼灸重宝記』(本郷正豊
 撰)もその系
統の一つである。他の一つは杉山流、杉山真伝流で、岩
 田利斎の『鍼灸
要法』、柳川流の柳川靖泉『鍼科発揮』などにくわし
 い。
  江戸時代は、元禄時代を境にして鍼法が段々に衰退してくる。江戸
 時
代の鍼法の隆盛は最初の100年間ぐらいしか続かなかった。江戸時
 代の
鍼灸の歴史を見ると1600年代の100年間は鍼と灸、特に鍼。1700
 年代
になると鍼が廃れてお灸が表に出てくる。ただ鍼は衰退するが、
 鍼の代
わりに刺絡が出てくる。

●六元正紀大論篇第七十一 第四十六章~第四十七章 第四十六章より抜粋

  【六気は一年間を60日ごとに6つにわけたもの。厥陰(けっちん:大
 寒~春分)、少陰(しょういん:春分~小満)、少陽(しょうよう:小
 満~大暑)、太陰(たいいん:大暑~秋分)、陽明(ようめい:秋分~
 小雪)、太陽(たいよう:小雪~大寒)となる。本文は、季節の順では
 なく、三陰三陽の順に説明しているので、太陰と少陽の順が入れ替わっ
 ている。六気には、固定されたものと(これを主気と言う)毎年変化す

 るもの(客気と言う)の二重構造になっている】

 "黄帝"が次のように尋ねた。
  「五運六気のあるべきありかた、六気の正
常と異常とはどういうも
   のであるのか」
 "岐伯"が次のように答えた。
  「六気の正常のありかたというものの中に
は、化(か)・變(へん)
   ・勝(しょう)・復(ふく)・用(よう)・
病(びょう)が含ま
   れています。一つ一つみな違っています。どんなこ
が知識とし
   て欲しいのですか」
 "帝"は言われた。「すべてを聞きたい」

 "岐伯"は言う。
  「終わりまでこれを言わせてください」
  「厥陰(けっち
ん)の気が訪れると和平(わへい)、春木の気とな
   る。少陰の気が訪れ
ると暄(けん)、あたたかい。太陰(たいい
   ん)、夏の後半が訪れると
埃溽(あいじょく)、蒸し暑い。少陽
   の気が訪れると炎暑(えんし
ょ)、ものすごく暑くなる。陽明の
   気が訪れると清勁(せいけい)、冷
たい風が吹く。太陽の気が訪
   れると寒雰(かんふん)、寒々とした雨、
雪、霧が起こる。」

 :D2015年は、
  『厥陰の気(1月20日~3月20日)』『少陰の気(3月21日~5月21日)』
  『少陽の気(5月21日~7月22日)』『太陰の気(7月23日~9月22日)』
  『陽明の気(9月23日~11月22日)』『太陽の気(11月23日~2016年1月20日)』
   となります
            (参考:国立天文台天文情報センター暦計算室ホームページ)


 次回は、「六元正紀大論篇第七十一 第四十八章から」です。
   色んな季節の正常な現れ、異常な現れについて学びます。
   皆様のご参加をお待ちします。 
           (素問勉強会世話人  東大阪地域 松本政己)