学ぶ

HOME » 学ぶ » 研修会&講座のお知らせ » 29年度 第5回学術講習会報告①COPDの鍼灸治療(地域連携について)

研修会&講座のお知らせ

29年度 第5回学術講習会報告①COPDの鍼灸治療(地域連携について)2018.01.25

■日時:平成29年12月10日(日)
■会場:履正社医療スポーツ専門学校十三キャンパス

【講演1】「COPDの鍼灸治療(地域連携について)」

 医学研究所北野病院呼吸器センター第12研究部
 福島県立医科大学会津医療センター漢方医学講座
 鈴木雅雄 先生

 COPDの鍼灸治療と地域連携というと余り脈絡が無さそう?と思われますが、鈴木先生の経験などをふまえてお話されました。
 
 講師の鈴木先生が教鞭を執っておられる福島県立医科大学では東洋医学である鍼灸、漢方についての講義があり、学生さんが鍼灸の施術ができ、研究もしていてかなり理解されているそうで、経験医学から段階を上げるべく頑張っておられる。
また、福島県立医科大学会津医療センターでは、入院患者に鍼灸施術するとその予後が良好で、近年医師からのリクエストも有るとのこと。
 一例として、下痢(カンピロバクター腸炎)の患者さんに対して医師よりの要請で施術し良好な結果が得られた為、その後腸炎患者は鈴木先生へ依頼が来る。
 また、緩和ケア病棟の患者にたいしても施術後約半数の患者さんが外出、或いは退院可能、又4割の患者さんの予後が伸びるというデータが出ると主治医の先生からその後も治療を継続するよう鍼灸師に依頼が来るという『医療連携』の形が出来てくる。
 上記のようにCOPDに関しても、鍼灸は有効であるというエビデンスを積み上げることでCOPDガイドラインに収載させ医師への認知をはかり、『医療連携』ひいては{地域連携}の形を作って行く。
 
 先ずCOPDとは、人間の体にとって有害な粒子やガスを吸い込んでしまうことで、肺や気管支が炎症を起こし、それがもとになって進行性の気流制限(呼吸が上手くできなくなること)が現れる病気のことで、最大の原因は「喫煙」。
 症状として、身体を動かした時に息切れを感じる労作時呼吸困難や慢性のせきやたんが特徴的な症状。また喘鳴や発作性呼吸困難などぜんそくの様な症状を合併する場合もある。
 
COPD 患者の理学所見
視診           意義
  ・ビア樽状の胸郭     低酸素状態、癌の存在
  ・呼吸補助筋の使用    肺過膨張           
  ・口つぼめ呼吸をしている  呼吸筋疲労
  ・鎖骨上窩の陥没     胸郭の変形
  ・ばち指         呼吸困難
  ・下肢浮腫        心不全兆候
打診
  ・鼓音を呈する      肺気腫病変の有無
              気胸防止のため
聴診
  ・呼吸音の減弱      気流の停滞
  ・呼気延長       気道閉塞
  ・喘鳴        気道閉塞
 
COPD治療の管理目標              COPDに対する鍼治療のターゲット
①症状およびQOLの改善              中枢説:Motor commando
②運動耐容能と身体活動の向上および維持       末梢説:筋緊張緩和
③憎悪の予防                    栄養説:栄養改善
④疾患の進行抑制                 炎症説:抗炎症効果
⑤全身併存症および肺合併症の予防と治療
⑥生命予後の改善
 
鍼治療の方法、経穴
① 中府      ⑤ 肺兪    ⑧ 足三里
② 太淵      ⑥ 脾兪    ⑨ 太