お知らせ・ご案内
賠償責任保険加入の必要性に関して
(共済委員会 理事北川肇)
日本鍼灸師会の2020年度定時代議員総会資料によりますと、過去6年間で142件の医事紛争があり、3400万円余りの支払いがございました。 18年までは年間20件程度の支払い案件でしたが、19年よりほぼ倍増の39件となっている上、1億円を超える訴訟案件も発生しており、近年、賠償金が高額になるケースの増加が増えています。賠償責任保険に関しては、今後の賠償請求金額は増大していくと予測されます。
そして、有害事象、医療過誤において問題解決には、示談交渉解決が基本となります。
注意点として、示談交渉は自動車事故と違い、保険会社から代理人が派遣されません。
示談交渉においては、道義的責任と法律上の責任を区別して考え、鍼灸院として毅然とした姿勢にて交渉に臨む事が肝要です。事故が起き、先方から責任を追及された時は「初めての事態なので、鍼灸師会に報告し、指導を受け対応させて頂きます。鍼灸師としての応分の責任は果たします。」と告げるにとどめ、具体的には、お見舞いに行く等、誠意を示す事は良いと思いますが、金銭の手渡しは厳禁と考えます。
賠償責任保険は、有害事象や過誤を起こしたときに使う患者さん用と考える先生が、多くおられますが、本来の賠償責任保険は先生方自身を守るためのものです。
会員の皆様のはりきゅう業が毎日安心して行えるように、当会には東京海上日動火災保険と損保ジャパン損害保険の賠償責任保険があります。
必ず、賠償責任保険には加入してください。